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片想い


智子はいつも笑ってる。
どんな時でも明るくて・・・。


私と智子は
毎日いろんな話をする。
遊びに行ったりする。
学校で会っているのに夜長電話したりして・・・。

私は
自分は智子の親友だと思ってた。

智子には他の人には話せないような相談もした。
いつも親身になって聞いてくれた・・・。

智子といると安心できた。
大事な友達だった。

智子もそう思ってくれていると思っていた。












ある日・・・人のいない校舎裏で智子が一人で泣いているのを見た。



智子は声を殺し静かに泣いていた。


すぐにでも側に行って何があったのか聞きたかった。
智子の涙なんか見たことなかった。
いつも笑っていたから・・・。

声をかけようと思ったのに・・・・
私の足は・・・動かなかった・・・。












「ね、帰りに本屋付き合ってよ!!」
変わらない笑顔で私に話し掛ける智子。


私の知っている智子。


泣いていた智子。
私の知らない智子。


そう思った時・・・胸が痛んだ・・・。


智子にとって私は・・・・・・・・・。





心が痛い・・・・。

この時私は初めて友情にも片想いがあるんだと思った・・・。

2001.6.8